昔ながらの鍛冶屋 ”佐助” で過ごす、色んなひととき。
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春のおとづれ〜お水取り〜



先日、奈良の東大寺二月堂で、
季節の行事「お水取り」をみてきました!

この行事があるということは全く知らずに
奈良へと向ったのですが、
「今、お水取りが見れる期間みたいだよ〜!」と友人が教えてくれました。

実は会う前に、ポスターをチラッとみかけ、
「お水取りってなんだろう?」と気になっていたので、
いこういこう!とすぐ向かうことに*

本当に見れるのか、何時からなのかもわからずに
ひとまず2月堂を目指します。
階段をのぼりきると、本殿の前には人がいっぱい。

どうやらあと一時間後に始まるらしい。

さっきまでは、自分達が最後尾だったのに、
気づけば後ろは人の海。ずらり。
外国人の方も沢山いらしていますね〜。

いったいどんなことが繰り広げられるのかな?
と待っていると・・・

突然左の階段を駆け上がる火が!火のたま?!
(人がたいまつをもって駆け上がります)
始まる前に、時間を知らせる合図だそうです。
わお〜〜〜!

そしていよいよ時間になると、
先ほどよりも倍以上おおきな、人の顔の10倍以上もある
おおおおきな火の塊が、11体、順番にお堂へとあがっていきます!!

持っている人が見えないほどの大きさ!圧倒されてしまいました。

神様とかかわりのあるものはやはり、何でもおおきいようです。
(東大寺の南大門もおおきかった!)

上にたどり着いた火の塊からは、火の子が下まで降り注がれ、
なんとも幻想的。


後から調べてみると、お水取りというのは、
「十一面観音に、僧侶たちが世の中の罪を一身に背負い、
代苦者、すなわち一般の人々に代わって苦行を引き受ける者となり、
苦行を実践し、国家安泰等を祈る祈願法要」で、お坊さんがしておられる
修行なのだそうです。

また、二月堂下の閼伽井屋(若狭井戸)から本尊にお供えする香水を
汲み上げるための行法を「お水取り」といい、それが名前の由来になりました。

お水取りを終えると、桜の咲く季節がやってくるのだとか。
開業してからずっと以上続いているこの行事、今年で1259回目だそうです。
こういう方達がいるから、毎年無事に春を迎えることが出来ていたのかもしれないなあ。

いいものをみせていただきました。
春の節目を感じた一日。ありがとうございました。


補佐より

お水取りについての見せていただいたサイト
鍛冶屋 佐助 公式HP





灰 灰 はーい!


さあ、今日はお庭に集合して
なにやら準備。

めだかさん達に被害がおよばないよう、かめに蓋をしています。
(少しの間まっくらで夜のようになるけれど、
ちょっとまっていてね!)



先日頂いてきたわらを投入!!



さあ、ワラバイ)作りのはじまりです。
よくよく注意してまわりを見ながら燃やし、
焼きなまし用の灰をつくります。

「焼きなまし」というのは、
鉄の熱処理の工程のひとつで、
熱した鉄を「除冷(ゆっくりとさます)」して
比較的軟らかい状態の鉄にすることです。

はさみの持ち手は、くるんと曲がっていますよね!
はじめは真っ直ぐの鉄を、生の状態(常温)でくるんと曲げるために、
この焼きなましで、鉄をやわらかくしておきます。

藁灰は、この「やきなまし(ある温度で熱した後→除冷)」で
鉄の温度が急激に下がるのを抑える、布団のような役割をつとめます。

寒い部屋で寝るときに着る布団が、
人間の体の温度を保つようなものですね。

ということで、
鉄のお布団づくりをしているということです?!

にちいさな火種を近づけると、
まるでその火を吸収するように、すいーーーーっと燃え進んていきます。

わらの美しくやわらかい緑色が、一瞬にして黒色に
パリッとした茎の線が、ふんわりとした灰に      
みるみる変わってゆきます。

ふわふわと踊っている灰の中で
時折襲ってくる熱気を感じ、必死に燃やし続けながらも
あっという間に変わってゆく姿はとても綺麗なのです。

どうしてこんなにあっという間にかわっていくんだろう・・・
目に映るすべての物がもしモノクロに変わってしまったら・・・
そんな世界が想像されて、急にぞっとしました。

慌ててそのぞっとしたイメージを吹き飛ばし、
「そんなはずはないじゃない」と、笑いとばしてみます。

ぼうぼうと風になびきながらも
激しく高く燃え上がる火。

ひっそりと身を潜めながら
静かに燃えつづけている火。

いろんな火の姿がありますが、
その表情はいつでも真剣そのもの。

藁はどんなに小さな火種も即座に感じ取り
喜んで身をささげようとする。優しい。

藁と火が一つになることで、ものすごい力が目の前で生まれます。
そのふるまいの美しさに感動すると同時に、
2つを一つにする者の心が、
何よりも大事なのだということを改めて肌で感じるのでした。

火には
”見えない世界へと祈りを届ける役割”があるように思います。

補佐より


鍛冶屋 佐助 公式HPへ




※とても危険ですので、ご自宅などではなさらないよう、
よろしくお願いいたします。

わら わらわら

ででん

うーん 
懐かしくていい香りです。
この上でごろんと眠ってしまいたい・・・!

いつもお世話になっている神官のお姉さんから、
佐助さんがお譲り頂いてきました。

くきも太くてしっかりしています。



神社で使う、お正月の注連縄(しめなわ)用で、
ねばりがあるもち米の藁(わら)だそうですよ!

なんだかご利益がありそうです。
ありがたいですね〜

昔のひとは、この「わら様」たちの力を借りて、
帽子や畳、屋根や、箒や 縄手を作り
日々の暮らしを続けていたんだろなあ

自分達が日常でつかういろんな品を一から生んでいく。
すごいです。
私も身近なもの、作れるようになりたい!笑

そういった時代の方型にとっての「わら」という素材の存在の身近さは、
もしかして、
今の人たちにとってのパソコンぐらいかな・・・?笑


次はこれを燃やして、
鋏を焼きなます時に使う 「ワラ灰」をつくります。

つづく

補佐より

鍛冶屋 佐助 公式HP