昔ながらの鍛冶屋 ”佐助” で過ごす、色んなひととき。
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夏も盛り
 


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佐助HPからメールを送ってくださった皆様へ

HPのお問合せページに掲載しているメールアドレスボタンによる
メールが、こちらで確認できない状態が長い間続いておりました。
メッセージを送ってくださっていた皆様返信が大変遅く、
大変ご迷惑おかけしましたことを、お詫び申し上げます。
先日、解決しまして、現在は問題なく使って頂けますので、
どうぞメールなどの連絡にてお気軽にお声かけくださいませ。

※この期間にお送りいただいた方で、こちらからの返信が無い場合、
  ご一報いただけると嬉しく思います。どうぞよろしくお願い致します。

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ご無沙汰しております。
皆さんお元気にしていらっしゃいますか?

長い間、記事を書かずに降りましたが、
先日、早めの夏休みを頂き、実家の北海道へかえってきました。
やっぱり涼しい!!
気候が違うと、植物も違うなあと改めて感じますね。
空気も、時間の流れ方も、人も、自分も違う?!

高校生までの長い間すんでいた地とはいえ、
この地の魅力的な部分を知っていたのは、
ほんのわずかだったのだなあと実感します。
そのときは、今以上に知っているつもりでしたが・・・笑

高校時代、ある先生があるときにおっしゃっていた、
「知れば知るほど、わからないことが増えていくの。」という言葉、
あの時はあまりピントきませんでしたが、
今になって、わかってきました。

北海道と東京と、大阪に。
ちょこちょこ旅に出たいろんな地へ。
それからこれからいくだろう全ての土地へ、乾杯!

少しお話がそれてしまいましたが、
札幌あたりでも佐助の展示の話が出てまいりました。
そうすると、初めての北海道展示になります。

詳細などは全くまだ決まっておりませんが、
佐助を通してどういった方々とお会いできるのか、
自分としても改めて、とても面白く楽しみな機会になりそうです!

日本の古くからの鋏、道具、火がお好きなかた、
造園師さん、華道やお花関連の取り組みをなさっている方、
鍛造作家さん、ものづくりがお好きな方、とにかく少しでも気になる方に、
ご覧頂きたく思います。



一番上の写真は、京都あたりで出会ったビクトリー雲の写真です。
7月もあとわずか、8月からまた、
みなさんにビクトリーが沢山訪れますように♪

こちらは、焼入れ風景です。

佐助公式HP


庭師さんのお話
 

今日から7月!
2010年も後半がはじまりましたね。
今年は暑い夏をどう愉しみましょうかね〜*

上の写真は、刈込鋏の修理で佐助に来てくださった庭師さんの鋏です。
一番左にあるのが、柄の部分にご自身で竹をつけてお使いになる 竹柄型。
右の2つは、一番オーソドックスな形の ジゾウ型 ですが、
どちらも制作の年代が違うもので、
刃の裏側に刻印がおしてある昔のものと、押していないものがあります。
少しずつ改良を重ねている変遷がよくわかりますね。

佐助には昔のものはほとんど残していないので、
実際につかっている職人さん達のほうが、
古い型をきちんと保存していたり、
歴史についてよく知っていらっしゃったりするので、
お話していてとても勉強になるのです。

皆さんがもっている鋏を、古いものから今のものまで
ずらりと並べて眺めることができたら、また違う面白さがあるだろうなあ。

この庭師さんは、
なんと、歯ブラシのとなりにちおいてある鋏のお手入れ用品で
毎日手入れをして、日課になっているとのことで・・・
すっすごいなあ〜

さらにこんなエピソードも聞かせてくださいました。

「この木のサヤ(写真だと、刃が乗っかっているもの)ですね、
蟻が集まってくるんですよ。」

え!どうしてでしょうか?と尋ねると、

「木のさやに油を染ませて刃を守るようにしているのですが、椿の油を使っているんです。
蟻も好きなんでしょうねこの油の香りが。甘いのでね〜 
鋏と一緒に巣に運ばれたりしなくてよかったです。笑」

なるほど〜!
「サヤに椿油を染ませていらっしゃるのですか。
並々ならぬ愛情(!?)工夫に頭がさがります。
鋏のほかにも庭を造るために 必要な道具がもり沢山!

いろいろな庭師さんがいらっしゃいますが、
それぞれのものに必ず長所と短所があるので、
木のサヤを好む方がいれば、皮のサヤを好む方もいらして、
やはりお好みや方法が違います。
仕事するのによい方法を試し、道具に工夫をほどこしていらっしゃって
すごいなあと、思います。

毎日、何百回も何千回も鋏を動かし、美しい庭をつくりあげる庭師のみなさんにとって
鋏というのは、生業を営むための自分の身体の一部のような、
本当に大切なものなのだな。

使い手さんの想いが、そのまま道具のひとつひとつに
すっかりうつってゆくものなのだな。と改めて思いました。

自分も、身の回りにある全てのものに
心が感じられるようにありたいなと思います。